本は何を買えばいいの?
独学で勉強する場合、こちらの3種類があれば問題無いと思っています。
- テキスト
- 分野別過去問題集
- 予想問題集
実は私は過去に色々と目移りし購入してしまいましたが、結果的にお金も時間も無駄にしました。低収入の自分には痛い出費でした。それでも試験を受ける以上は合格したかった。だからこそ良さそうな本を見つけては「コレだ!」と思わず衝動的に買いたくなる気持ちが痛いほどよく分かります。
試験前、焦り始めた時期に書店で宅建コーナーへ行くと色々と欲しくなってくるんですよね。これを買って読めば点数が少し上げられるんじゃないか?とか、これで理解度が上がるんじゃないか?それならこの数千円くらい有意義な投資じゃないか?とか考えてしまうんです。
しかしその本や問題集は本当に必要なのか少し立ち止まって考えてみてください。意思が弱い自覚がある人はそもそも書店に行くのを止めた方がいいかもしれません。Amazonなどの本の通販も見ない。勉強以外の本が欲しくなる可能性もあります。
・民法などの解説本
再チャレンジ組の人で、自分の苦手な分野が理解できる人はそれを補填するために活用できるかもしれません。それでもYoutube等の動画を見た方が分かりやすいかも。
・小技・裏技系の本
書かれているような小技は過去問を繰り返して解いていくうちに自然に身についていきます。そしてこの小技などには例外も結構あります。そもそも小技のようなにわか仕込みのテクニックに頼るようでは合格にはほど遠いです。本を読む時間の分、過去問の周回に費やした方が良いと思います。
テキストの選び方
できれば書店で直接本を手に取り、自分に合った分かりやすいものを選ぶのが第一です。初学者向けで選ぶポイントとしては、こんな感じでしょうか。
- 最新であること(自分が受験する該当年度のもの)
- ジャンルごとに分冊できる
- カラーのページが多い
- イラスト・図解が多くひと目で分かりやすい
- 後から書き込みできる余白がある
それでも選びきれず悩む場合はインターネットで検索し、口コミなど評判が良いものを選ぶのもアリです。
通勤時に電車やバスなどで使う場合、机のある場所で椅子に座って使う場合、持ち運ぶことが多い場合など、それぞれの勉強スタイルで変わってきます。
ちなみに私は初めはTACの「みんなが欲しかった!」シリーズ、合格した3回目の時は「みん欲し」では少し物足りなく感じたので同じくTACの「わかって合格(うか)る」シリーズでした。
分野別過去問題集
どれも同じように見えますが、選ぶポイントとしては、
- ジャンル毎に分冊できる
- 解説が分かりやすい
- 解答・解説のページがどこにあるか
左ページに問題、すぐ右のページに解説がある場合、ページをめくらないと解説が読めない場合などがあります。勉強方法や勉強する場所によって自分に向いているものを選んでください。例えば問題のすぐ右ページに解説があると、つい見てしまってやりづらい人、いちいちページをめくるのが面倒な人など色々あると思います。
テキストと同じシリーズでももちろん良いですが、個人的には異なる出版社やシリーズでも問題無いと思います。有名どころの問題集なら試験範囲は必ず網羅されているでしょうし、自分が使いやすいものが一番だと思います。
私はページをめくるのが面倒だったのと、書き込みのしやすさで左ページに問題、右ページに解説の「わかって合格(うか)る」シリーズを使いました。
「年度別過去問題集」はどうなの?
個人的には「分野別」より効率が悪いと思っています。周回に使う過去問はできれば「分野別」をオススメします。
宅建試験の合格の秘訣は「他の受験生が落とさないような問題はできる限り落とさない。他の受験生が落とすような難しい問題に注力しない」だと私は思っています。
すごく難しい問題でも、簡単な問題でも同じ1点なんです。難しい問題が解けたら3点!とかなら果敢に挑戦していけばいいと思います。ですが残念ながら「1点」なんです。
宅建試験は毎年、奇問・難問と呼ばれるような問題がいくつか含まれています。当然、年度別過去問題集にも含まれています。そのような出題率が低い範囲の問題や、正答率が低そうな難問に時間を費やさず、出題率の高そうな問題を繰り返した方が良いと思いませんか?そもそもパッと見て、どれが奇問・難問かなんてわかりませんよね?解説ページを読んでから「これは難問だったのか!」と気づくのは時間の無駄です。
インターネット上では「〇年分の過去問を〇周した!」、「〇周すればOK!」という発言を見掛けることがよくあります。だから「年度別」を使う人が多いのかと思い、私も初めは「年度別」を使っていました。しかし過去問→テキストに戻る、に時間が掛かり過ぎて周回どころではありませんでした…。
ただし、「年度別」にも使い道はあります。「分野別」を周回した後に後述する予想問題集や模試の代わりに利用するのは良いのではないでしょうか。
予想問題集
予想問題集ではなく、資格の学校で実施している直前模試などでも良いと思います。宅建のような資格試験が初めての人や会場の雰囲気を掴みたい人には向いていると思います。しかしデメリットもあります。
- (地方住みの人は)会場までが遠い
- 会場までの時間がかかる
- 費用もかかる
- 日時が決まっているため、自分の勉強がひととおり終わっていない場合がある
予想模試や予想問題集の一番のメリットは「初見の問題で自分の理解度を知る」ことだと思っています。(そりゃもちろん予想問題が当たればラッキーですが)それなら市販の予想問題集でも良いのでは?と思います。
過去問題集をやりこんで「もう合格ラインでしょ?」、「もうバッチリ!」という人でも予想問題集をとりあえず一度はやってみてください。自分の知識の抜け落ち加減に愕然とすると思います。(笑)
ですので最後の追い込み時期(試験の半月~1か月前)あたりに予想問題集をやった方が合格に近づけると思います。重要なのは自分の知識不足に落ち込んだとしても、そこで投げ出さず弱点が分かったことを本番でなくて助かった!と幸運と考え、諦めずに勉強を続けることです。
もちろん模試や予想問題集でも余裕で高得点を取れた人は問題ありませんので、試験日まで知識を忘れないようにするだけです。