マーベル・コミックの伝説的ヒーローチーム「ファンタスティック・フォー」を原作としたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作『ファンタスティック4 ファーストステップ』。2026年公開予定の『アヴェンジャーズ:ドゥームズデイ』へ繋がる重要な作品として大きな注目を集めています。
今回は、そんな本作の見どころと、正直な感想を徹底的にレビューしていきます。
あらすじ
宇宙ミッションのさなか、事故により特殊能力を得た4人の宇宙飛行士は、その力と正義感で人々を救うヒーローチーム「ファンタスティック4」として活躍しています。チームの活躍はテレビでも大きく取り上げられ、国民的な人気を誇っていました。
そんなある日、街を攻撃しようとする宇宙人から人々を守るため、いつものように出動する4人。しかし、彼らの前に現れた銀色の謎の宇宙人は「この星(地球)を滅ぼす」と宣言します。彼らは単なる尖兵に過ぎず、背後にいる真の敵を倒すため、ファンタスティック4は広大な宇宙へと飛び立ちますが…。
基本情報
- 公開年:2025年
- 監督:マット・シャクマン
- 原作:スタン・リー
- ジャンル:スーパーヒーロー/SFアクション
- 上映時間:130分
- 製作会社:マーベル・スタジオ
- 配給:ディズニー
主要キャスト(キャラクター)
- ペドロ・パスカル (リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック)
- チームリーダーの天才科学者。身体がゴムのように伸びる。
- ヴァネッサ・カービー (スー・ストーム/インビジブル・ウーマン)
- リードの妻。透明化や目に見えないエネルギーシールドを使いこなす。
- ジョセフ・クイン (ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ)
- スーの弟。炎を操り、高速で空を飛ぶ。
- エボン・モス=バクラック (ベン・グリム/ザ・シング)
- リードの親友。岩のように強固な身体と怪力を持つ。
見どころ・気になった点
見どころ
1.60年代レトロ・フューチャーな世界観
1960年代のようなレトロ・フューチャーなビジュアルと美術が非常に印象的です。メンバーが暮らすビルの内装、自動車、服装など、私たちが知るものとは少し違うレトロなデザインが、作品に独特の魅力を与えています。
2.強いチームの絆
特殊能力を得る前から、家族や親友であり、宇宙飛行士としても同僚だった4人。そのため、初めから強い絆で結ばれたヒーローチームとして描かれています。孤独なヒーローが仲間を増やしていくストーリーが多いMCU作品では、あまり見られないタイプです。また全員が元宇宙飛行士という経歴を持つ「頭脳派ヒーロー」である点も新鮮でした。
3.事前知識なしでも楽しめる
映画の冒頭で「ファンタスティック4」の成り立ちや活躍がテレビ番組で紹介されるため、マーベルの原作や過去作を知らなくても、スムーズに物語に入り込めます。他のMCUヒーローは登場せず、ストーリーがシンプルにまとめられているので、誰でも楽しめる作品です。
気になった点
1.物足りなさを感じるストーリー
特殊能力を得る前から仲が良い4人の関係性は、物語の盛り上がりをやや欠くように感じました。もしリードとメンバーの意見の食い違いなど、激しい衝突と和解のシーンがあれば、もっと感情移入できたかもしれません。MCUの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、主人公のピーターとロケットが序盤は反発し合う関係だからこそ、終盤の共闘シーンがより感動的になりますよね。
2.派手さに欠けるアクション
4人の特殊能力は、どちらかというと地味で、迫力あるアクションシーンはあまりありません。元宇宙飛行士である彼らは、元軍人やスパイのように本格的な格闘訓練を受けているわけではないので、アクションがどうしてもCGに頼りすぎている印象を受けます。
個人的評価:★★★☆☆(3.0/5.0)
私の個人的な評価は3.0点です。MCUの映画作品はすべて観ているほど好きですが、ヒーロー作品としては他のMCU単独作品と比べると、物足りなさを感じてしまいました。
ただ、次作『アベンジャーズ: ドゥームズデイ』に直接関わってくる重要な作品であるため、MCUファンにとっては必見です。
このような人におすすめ
・MCUファン
・マーベル作品好き
・レトロフューチャーのデザインが好き
・ペドロ・パスカルのファン
まとめ
興行成績や口コミでは賛否両論が見られますが、個人的にはそこまで悪くないと感じました。近い時期に公開された『サンダーボルツ』の方が好みではありますが、すでに他作品で活躍したキャラクターたちが出る『サンダーボルツ』と、全く新しいキャラクターで構成される本作を単純に比べるのは少し酷かもしれません。
いずれにしても、MCU作品が好きで『アベンジャーズ: ドゥームズデイ』を楽しみにしている方は、ぜひ観ておくと良いでしょう。